◆「サイズ」で選ぶ、急須の選び方
急須のサイズは使用人数に合っていないと、お茶の味に変化が生じたり、お茶が冷めてしまう原因になってしまいます。
急須が大きすぎれば中でお茶が出すぎてしまい苦みを感じる味になってしまいます。
逆に少なすぎると何回も継ぎ足さなくてはならず、はじめに入れたお茶が冷めてしまいます。
急須を選ぶ際に参考にしたいのは急須と湯呑のサイズ、淹れる量に合わせて「サイズ」で選ぶ、急須選び
一般的に、1人分の湯のみの大きさが60〜100mlといわれています。
これを目安にちょっと多めで考えるとわかりやすいです。
■ 1人分:100ml〜150ml
■ 2〜3人分:200ml〜350ml
■ 4〜5人分:400ml〜550ml
日頃、何人にお茶を淹れる事が多いかを考えてみて下さい。
1人・2~3人・4人~5人というのが大まかな分け方になりますが、家族の人数だけでなく、
日頃から接待でお茶を出すような生活かどうかも考慮して選ぶと良いです。
◆「かたち」で選ぶ、急須の選び方
使いやすく、美味しいお茶を淹れられる急須なのか、見極めるポイントは急須の「かたち」です。
急須の胴の部分のかたちは、お茶の美味しさや扱いやすさに影響します。
縦に深い急須よりも平べったい形状の急須を選んだほうが、おいしいお茶が完成します。
平型の急須は、茶葉の広がりを高め、お湯を効率よく対流させることができるといいます。
さらに、平たい形状の方が蓋が大きい傾向にあり、お手入れも簡単です。
平べったく底に丸みのある形状の平丸急須は、本体に角がないため洗いやすいです。
また、蓋の大きいデザインのものが多く、手を入れやすいため、お手入れも簡単です。
平たい形状は、お茶の成分をしっかり抽出できるので、美味しいお茶を楽しんでいただけます。
◆ 使いやすさを左右するのは「取っ手のかたち」
取っ手のかたち(横手・後手・上手・宝瓶)は、お茶の種類や使いやすさに合わせて選ぶと良いです。
メリット
・日本の急須の伝統的な形、片手で柄を持ち、親指で蓋をおさえて注ぐことが出来る
・持ち手がしっかりしているため、力を注ぎに反映させやすく、コントロールしやすい
デメリット
・右利きを前提に作られたものばかりのため、左利きの人にはバリエーションがほぼない
・横に出っ張る面積が大きくなり、しまう時に場所を取る
メリット
・「ティーポット」タイプなので、紅茶・中国茶ともマッチする
・左右の利き手を問わずに利用できる
・横手急須と比べ、収納する際に場所をとらず、しまいやすい
デメリット
・持ち手が細い事が多く、しっかりと持ちにくい
・常滑焼・萬古焼などの伝統産地では、種類が少ない
メリット
・持ち手の素材が、竹製・プラスチックなど陶器以外なので持ち手の破損がほぼない
・急須の上部に持ち手がついており、玄米茶やほうじ茶など、暑いお茶を淹れるのに適している
デメリット
・持ち手が固定されていないものが多いため、注ぎが安定しにくい
・土瓶などのサイズが大きいものは、しまう時にスペースが必要となる
メリット
・持ち手のない急須で、本体を掴んでお茶を淹れる必要があるため、玉露や上級煎茶など、低温でお茶を淹れるのに適している
・玉露などの少量のお茶を淹れるのにはぴったりのサイズ感
・でっぱりの無い形で軽いため、持ち運びに便利
・玄人に愛される形
デメリット
・一度に多くのお茶は淹れられない
・持ちにくさはあるため、慣れるまで時間が必要
また、取っ手のかたちだけでなく、手にしたときのフィット感にも注目してみることをお勧めします。
特に手作り品の急須には、人の手仕事によって生み出される、手馴染みの良さをもっています。
取っ手の大小によって、持ちやすいサイズも違ってきます。
また、お茶を淹れる際には、重さが増しますので、重さが適切かどうかもぜひ確認していただくと良いです。